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しごと場五城目 デジタル利用のアイデア集


3か月かけて仲良くなった人からの相談  信頼の罠


SNSやマッチングアプリで知り合った相手と、3ヶ月間やり取りを続けてきたとします。

毎日連絡があり、近況を聞いてくれる。仕事のことや悩みも打ち明けてくれた。
プロフィール写真は知的で誠実な印象。住まいや仕事の話も具体的だった。

そのような相手から、ある日こう言われました。

●少額の罠
「実は、いい投資の話があって
自分はもう始めているんだけど、あなたにも教えたかった。少額から試せるから」

この時点で、多くの方が疑いを持てません。
「この人が勧めるなら」という感情が、内容の判断より先に動くためです。

ロマンス詐欺、という言葉はご存知かと思います。
「なんで騙されちゃうんだろうね」とニュースを見て思いますよね。

でも、騙されてしまう巧妙な心理作戦が隠れています。
ロマンス詐欺は「時間を武器」にし、判断を鈍らせます。

改めてになりますが、詐欺の目的は騙すことです。
信頼関係をつくって、信頼を寄せてもらう。
自分は信頼できる人間だと信じてもらうための丁寧な時間。

毎日の連絡、共感を示す言葉、「あなただから話した」という特別感——
これらはすべて、後の要求を断りにくくするための準備です。
詐欺師は複数の相手に対して同時にこれを行っており、組織的に運営されているケースもあります。

3ヶ月の関係は、本人にとっては本物の体験です。
しかし相手にとっては、最初から計画された過程です。


「惜しい」という感情が判断を鈍らせる

金銭の要求が始まったとき、多くの人がすぐには断れません。

「これまでの関係を壊したくない」「疑うのは失礼かもしれない」
「もしかしたら本当に信頼できる人かもしれない」——こうした感情が湧きます。

また、一度お金を送ってしまうと「損を取り返したい」「信じたい」という気持ちから、
さらに追加の要求に応じてしまうことがあります。
これを心理学では「サンクコスト効果」と呼びます。
費やした時間・感情・お金が大きいほど、「やめる」という決断が難しくなるのです。

詐欺師はこの効果も計算に入れています。
最初の要求を小さくして応じさせ、徐々に金額を上げていく手口はその典型です。

断ると「態度が変わる」
ロマンス詐欺の特徴的なパターンとして、断ったときの反応があります。

「信用してくれないの?」「こんなに話してきたのに」——感情的な言葉で責めてくる。
あるいは一時的に連絡が途絶え、相手を心配させてから再接触してくる。

「断ったら態度が変わった」という変化自体が、詐欺を見分けるサインの一つです。
本物の関係であれば、断られたことに対してこうした反応は起きません。

今まで「いい人」だったのに自分が断ったから関係性が壊れた。
悪いことをした、関係性を続けたい。

その「関係への惜しさ」が一番危ないと思ってください。

●確認ポイント
・一度も会ったことがない。
 顔が映ることを避けるためにカメラ越しの対話も避ける

・プロフィールが理想的すぎる
 高収入、知的職業。誠実な性格、趣味。
 印象を操作するために作りこまれてる可能性があります。

・話題が「お金」に寄って行く
 世間話や悩み相談だったのに、お金を絡めてくる。
 どれほど自然な流れだったとしても、お金の話がでたら、まずは立ち止まる。

・「あなただけ」の特別感は、判断を狂わせる
 だれしも特別な扱いは気持ちがいいものです。
 それを利用されている、という疑いを持ちましょう。

SNSやアプリで知り合った相手から投資や金銭の話が出てきた場合は、
それまでの関係の深さに関わらず、信頼できる人
——家族、友人、あるいはしごと場のような場所に相談してください。

「こういう人と知り合って、こういう話が来ているんだけど」

第三者の視点が、冷静な判断を取り戻す助けになります。



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